2020年6月15日に、第一三共(4568)の株主総会に参加しました。
以下、主なポイントです。
1)乳がん治療剤エンハーツの販売が日米で順調。
2)エンハーツの胃がん、非小細胞肺がんへの適応拡大に向けた試験の進展。
3)エンハーツに続く非細胞肺がん治療剤DS-1062の開発進捗。
4)2023/3期まで、配当70円以上+自己株取得で総還元性向100%以上とする。
第一三共の株価は、エンハーツ、DS-1062など独自の技術である抗体薬物複合体(ADC=Antibody Drug Conjugate)の新薬が評価され、大きく上昇しました。当面、懸念材料はなさそうな印象を受けました。
質疑では、株主から少し驚いた発言がありました。株主の臨床医が「御社の製品担当者とメールで何度もやり取りをさせていただいた。こちらとしてはかなり辛抱強く質問&対応したが、最終的にメールをリジェクトされた。御社の担当者はOOOOさんとOOOOさんです。どういうことか」。記憶はあいまいですが、こんな内容でした。
臨床医の株主の方は相当立腹していたと思いますが、発言自体は冷静にされていました。月曜の朝10時の総会です。診察の都合をつけ、どうしても総会の場でこのことを言いたかったのでしょう。それほど第一三共側の対応を許せなかったのだと思います。実名を挙げられた第一三共の社員も少し気の毒な感じはします。どちらに非があるかはわかりませんし、当事者にもそれぞれ言い分はあるでしょう。今回の総会での一番の印象は、この発言でした。