3月決算企業の業績発表の時期になり、各社から減配、無配、配当未定などが相次いでアナウンスされています。
本日(2020年4月28日)は、三菱ケミカル(4188)が2020/3末配当を計画の20円から12円に減配すると発表しました(中間期の20円と合わせて年間ではは32円)。この状況ですと21/3期はさらなる減配の可能性が高そうです。またANA(9202)は20/3期配当を計画の75円から無配にするとしました。そのほか、21/3期業績と配当を未定とする企業も多く見受けられます。
そのなかで21/3期業績は未定ながら、配当予想だけ開示している企業もあります。21/3期配当予想は、四電工(1939)80円、中電工(1941)104円、ユアテック(1934)20円、九電工(1959)100円、これらの企業は業績予想は未定ながら、20/3期と同額の配当予想を示しました。内需系で業績が比較的安定しており、財務も良好であることから前期と同額の配当なら可能と判断したのだと思われます。また中電工(下記記事参照)のようにDOEを基準にしている企業は、業績がよほど大きくブレない限り配当は安定しています。減配、無配の発表が相次ぐ中では、こうした企業が注目されてくるかもしれません。
今後は、三井住友フィナンシャル(8316)、三菱商事(8058)など累進配当を掲げている企業の配当予想が注目されます。累進配当なので減配という選択肢はないはずですが、私的には今回の決算シーズンで一番の見ものだと思ってます。もし配当未定とした場合、投資家は増配を期待してよいのか、最終的に白旗を挙げて減配するのか、悩ましい投資判断を下さなければなりません。