みらい(3476)は、さくら総合(3473)との合併を進めています。もともとはスターアジア(3468)がさくら総合に敵対的買収を仕掛けたのですが、ホワイトナイトとしてみらいが名乗りをあげました。
今後の焦点は8月30日開催予定のさくら総合の投資主総会です。総会は10時と15時に2回ありますが、より重要なのはライオンパートナーズ(スターアジア側)が要求して開催されることになった10時からの投資主総会だと思います。そこで執行役員として萩野氏(三井物産アセットマネジメント・ホールディングス)か、杉原氏(ライオンパートナーズ代表社員/元スターアジア投資顧問取締役)か、どちらが選任されるかが大いに注目されます。
この採決には、リート特有の見なし賛成制度(議決権を行使しない場合、賛成とみなす)が適用されません。従って、議決権行使、委任状などでどちらを選ぶかの意思を示した投資主の投資口だけが有効になります。それによる多数決で決まります。
この10時からの総会でさくら総合・みらい側の議案が通れば、次は15時からの投資総会で合併契約締結の可否を決議する運びとなります。ただしこれには2/3以上の賛成が必要です。ここで否決となると、三井物産・イデラパートナーズは、みらい(3476)とさくら総合(3473)の2つのリートを運用することになります。この場合は、再度合併を計画することになりそうです。
みらいが示した合併比率は1:1.67で、直近のさくら総合の株価は概ねその比率程度で推移しています。スターアジアは、さくら総合の投資主にとってもっと有利な合併比率を提示すると主張しています(具体的比率は未定)。
10時からの総会で、杉原氏(ライオンパートナーズ代表社員/元スターアジア投資顧問取締役)が執行役員に選任された場合は、相当な混乱が予想されます。15時からの総会で進行を取り仕切るのは誰になるのか。そして15時の総会でみらいとさくら総合の合併が承認された場合、杉原氏がみらい・さくら総合の合併リートの執行役員になると思われるので、その合併リートをスターアジア(3468)がさらに飲み込むことになるのでしょうか。そうなれば3つのリートの合併に発展することになります。
さくら総合の投資主総会の議決権を有するのは、2019年6月末で権利を保有していた投資主です。どういう判断を下すでしょうか。