LIXIL(5938)の株主総会に参加しました(あまりに長時間で途中で退席)。2019年6月25日(火)11:00開始。会場の前には多くの報道陣が居り私もインタビューを受けましたが、報道されたかカットされたかは不明です。
受付で議決権行使書と引き換えに入場票と、なぜかマークシート方式の投票用紙を渡されました。投票用紙には16名の取締役候補者の名前が記されており、消しゴム付きの簡単なシャープペンが付いていました。
会場に入り向かって右側の最前列付近に座りました。開始少し前に今回株主提案をした前CEOの瀬戸さんらが入ってこられました。LIXILのスタッフが瀬戸さんらのために、右側最前列に椅子を並べようとした時のことです。瀬戸さんは「椅子を株主に向かって、向き合うように並べて下さい、株主にお尻を向けるわけにいきませんから」と言って椅子の向きを変えさせたのです。
総会の中で会社側は、株主提案である第3号議案(瀬戸さん、INAX創業家の伊奈さんら取締役6名選任の件)に対する反対理由を色々と主張しました。
一方で、質疑応答の時間には、INAXのお膝下である愛知県常滑市の山田副市長、INAX創業家の関係者と思われるイナさんを始め、大勢の方が質問しました。大半が今回の瀬戸さんの解任、トステムの創業家である潮田さんの影響力、会社側提案の取締役候補などについての質問で、会社側の苦しい弁明が多かったように感じました。
議論が終わって採決の時間になった時、マークシートで取締役候補16名各々に賛成or反対をマークするようにと指示がありました。入場の際に既に議決権行使書を提出しているのに二重投票になるのではと思いましたが、こちらの投票用紙が有効になるようでした。正確性を期すためだそうです。そして集計に1時間ほどかかるので14:40に再集合してくださいと指示があり、いったん解散となりました。この時、瀬戸さんの周りには、次々と応援する株主が挨拶・激励に来ていました。機関投資家と思われる人も大勢来て、応援していました。
14:40に再び会場に行きました。するとなんと、集計にさらに時間がかかります、15:40に再度集合をお願いしますとのこと。マークシートなので簡単に集計できるのだろうと思ってましたが、予想外の展開でした。私は予定があったので、残念でしたがここで退場しました。
総会での質疑応答、瀬戸さんに対する機関投資家の応援などから、株主提案は相当な票を集めるとは思いました。しかし会社側もしっかり票集めをしているでしょうから、結局は会社側が勝つのだろうと会場を後にしたのですが、結果は瀬戸さんがCEOに復帰しました。株主総会で株主側が勝ち新たなCEOが誕生するとは、日本のガバナンスも新しい時代を迎えたと感慨深いものがあります。
ただ会社側提案の取締役も6名選任されており、数の上では8対6で今後もいろいろな抵抗が予想されます。瀬戸CEOの改革により、LIXILの業績が良くなることを期待します。