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ラサールロジポート(3466)の予想分配金は5,913円→6,326円へ

ラサールロジポート(3466)が、公募増資を発表しました。2016年2月のIPO以来で、実に3年ぶりの増資となります。

 

この3年の間に、三井不動産ロジスティックス(3471)、三菱地所物流(3481)、CERロジスティックス(3487)、伊藤忠アドバンス・ロジスティックス(3493)といった物流リートが新規に上場し、GLP(3281)、日本プロロジス(3283)、日本ロジスティックス(8967)なども公募増資を実施しました。三井不動産ロジスティックス、三菱地所物流はIPO後すでに2回目の公募も完了しています。

 

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一方、ラサールロジポートは増資による物件取得がなく、成長力が劣ると見られ、株価は相対的に低迷していました。リートの株価と増資は密接な関係にあります。株価が低迷していると増資時の調達金額が少なくなってしまうので、リート側は出来るだけ有利な投資口価格での増資を望みます。資金調達に伴う投資口数の増加が物件取得による利益の増加を上回ってしまえば、一口当たり分配金が減少してしまうからです。

<2016年2月上場ー2019年3月までの株価推移>

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 出所:SBI証券

 

 ラサールロジポートは、4月15日に決算を発表しましたが、この時に1物件の取得と1物件の売却を計画し、19/8期予想分配金を従来の2,539円から2,878円に増額しました。これを好感し投資口価格は、翌16日に4.5%上昇しました(109,900円→114,900円)。5月21日の引値は122,000円です。

 

<2019年4月15日前後の株価>

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<出所:SBI証券>

 

そして今回の増資発表です。株価が上昇して、ついに環境が整ったということでしょう。公募で約120億円、借入金で約100億円、物件の売却で104億円を調達し、6物件325億円の取得を実施予定です。これにより予想分配金は、19/8期3,145円(従来2,878円)、20/2期3,181円(同3,035円)へ増額となります。年間6,326円です。ただし、この2期間には物件売却益が含まれている点に注意が必要です。売却益の剥落をどうカバーしていくのかが今後の課題といえるでしょう。その対策の一つが内部成長(賃料アップ)です。現時点でのレントギャップ(現在の賃料と周辺相場との差)は6%程度あり、それを埋めていくことが一つの対策となり得ます。

なお取得6物件の内訳は、物流倉庫4件、底地2件で、物流倉庫はいずれもスポンサーからの取得となります。売却2物件の売却先は非開示です。今後の賃料の予測などから、相対的に劣る物件を売却し、新たな物件を取得することによりポートフォリオの強化が図られます。

3年ぶりの公募増資ができて良かったと思います。

下表は主な物流リートの利回り一覧です。

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出所:各社資料よりジャナル作成

  

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