ジャナルの株式売買・配当・IPO

ジャナルによる株式の売買、配当、IPOのブログ

Jーオイスミルズ(2613)と東京エレクトロン(8035)の株主総会

株主総会の季節が近づいてきました。多くの総会は日時が重複していますが、私は出来る限り出席しています。

 

昨年は数社の総会に出席しましたが、Jーオイルミルズ(2613)では、少々驚く光景に遭遇しました。

 

総会は、朝10時から某オフィスビルの地下一階の大会議場での開催でした。私は10時少し前に到着し、地下に向かうエスカレーターに乗りました。しかし、逆側の上りエスカレーターで多くの人が、お土産袋を持って上ってくるのです。とっさに「開始時間を間違えたか?」と思いました。

 

ところが、そうではありませんでした。地下一階に降りると、通路のレーンが2つあり、「お土産だけもらって帰る株主」と「総会に出席する株主」に分かれていたのです。お土産だけもらって帰る株主は、受付で議決権行使書と引き換えに、食用油などの詰め合わせのお土産をもらって、上りエスカレーターに乗って帰路につくのです。総会に出席する株主は会場に入り、総会後にお土産をもらうのです。

 

いろいろな株主がいるのは当然ですが、それに合わせてドライな対応をしている会社も、すごいというか、さすがというか、、、。

 

総会に出ずにお土産だけをもらいに来る株主は、業績や事業内容、戦略にあまり関心がないということだと思います。ちょっと悲しい光景でした。

 

昨年の総会では、東京エレクトロン(8035)の印象が良かったです。会社側の業績説明などがしっかりしていたことはもちろん、質疑応答で、株主のレベルの高さを感じました。 具体的には、競合する米アプライド社との差とか、売買単位の引き下げ議論などです。記憶が曖昧なところがありますが、売買単位の議論の大筋は以下の内容です。

 

同社の売買単位は100株で、株価15,000円とすると150万円が必要です。この点についてある株主が、「御社の株を15年(?)保有しています。昨年も申し上げましたが、売買単位を引き下げについてはどうお考えですか。引き下げれば株主が増加して、株価も上がるのでは。昨年は検討するという回答でしたが。」と発言しました。会社側がまた同様な回答をした次の質問で、別の株主が、こう発言したのです。「先ほどの方ほどではありませんが、御社の株を13年(?)年保有しています。売買単位の件ですが、私は引き下げない方が良いと思います。引き下げれば、事務処理費用が増加します。費用対効果を考えて、引き下げる必要なないでしょう。」

 

この議論を聞いていて、まず長期保有の株主が総会に出席して、真剣な議論をしていることに感心しました。また最近の売買単位引き下げ(=数万円で単位株主)の流れが、本当に良いのか、という点にも再考の余地があると思いました。

 

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野村不動産マスターファンド(3462)は、最大の総合型リート

野村不動産マスターファンド(3462)の説明会に参加しました。時価総額はオフィスビル特化型の日本ビルファンド(8951)、ジャパンリアルエステイト(8952)に次ぐ3位、資産規模は1兆円超、総合型リートとしては最大のリートとなります。

 

資産の内訳は、オフィス45%、商業施設18%、物流施設17%、居住用施設19%、ホテル他1%です。物件数は全部で288物件、平均築年数は18.5年です。主要物件は、新宿野村ビル(東京都新宿区)、NEC本社ビル(東京都港区)、ユニバーサル・シティウォーク大阪(大阪市)、野村不動産吉祥寺ビル(東京都武蔵野市)、Landport浦安(千葉県浦安市)、Landport川越(埼玉県川越市)、深沢ハウスHI棟(東京都世田谷区)、プライムアーバン札幌リバーフロント(札幌市)など。

 

予想分配金は19/8期3,182円、20/2期3,238円で、利回りは3.8%となります。年率2%以上の分配金の上昇を、内部成長(賃料アップ)で実現する計画です。保有するオフィスビルのレントギャップ(現在の賃料と周辺相場との差)は6%であり、テナント入れ替えや契約更新時に、これを埋めるべく賃料の増額を行い内部成長を実現させる意向です。

 

資産規模が大きい総合型リートであるため、一つのテナントが退去しても分配金が大きく減少することはありません。また保有物件が、オフィス、商業、物流、住宅などに分散しているため、各カテゴリーの好不調の波があっても、全体としては比較的安定した業績が見込まれます。ただし一方で、大きさ以外には、特徴のないリートとも言えます。三井不動産、三菱地所が、オフィスリート、商業リート、物流リートといったように各カテゴリーで上場リートを組成しているのに対し、野村不動産は、全部を合わせて規模で対抗できるリートに仕立てたといった感じです。

 

日本ビルファンド、ジャパンリアルエステイトに対して、80ベーシス高い分配金利回り(大手2社平均の分配金利回り3.0%に対して野村マスター3.8%)となっているのは、妥当な感じがします。

 

同社の投資口価格はここ2年程低迷していましたが、2018年2月の公募増資以降は、好調に推移しています。この増資により12物件を574億円で取得し(鑑定評価額605億円)したことが評価されたためだと思われます。取得物件の平均NOI利回りは4.3%、平均築年数は1.4年です。すなわちスポンサーの支援により(取得12物件中、10物件がスポンサー開発物件)、東京圏の築浅物件をまずまずの価格で取得できたことで、分配金の上昇につながったのです。16/8期以降の分配金推移は、3,036円、3,028円、3,037円、3,047円でしたが、増資後は18/8期3,084円、19/2期3,128円、19/8期予想3,182円、20/2期予想3,238円と増加します。

やはりリートにとっては、スポンサーと公募増資の成否が重要です。

 

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出所:SBI証券

 

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ザイマックスリート(3488)は小型ながら堅実なリート

ザイマックスリート(3488)の説明会に参加しました。

 

同社は2018年2月に新規上場しました。公募価格は105,000円で、投資口価格は一度もそれを下回っていません。予想分配金は19/8期2,947円、20/2期2,901円で、5月23日の株価126,700円に対し、利回りは4.6%となります。

 

スポンサーはザイマックスグループです。ザイマックスグループは物件収益の最大化を実現する「プロパティマネジメント」で国内トップクラスの実績を持ちます。非上場会社ですが、不動産マネジメント受託実績845棟、延べ床面積370万坪、人員約2,000人、不動産オーナーリレーション約270社と、業界でも有力な企業です。

 

ザイマックスリートの特徴は以下の点です。

1)資産規模が330億円、12棟と小さい。

2)期末鑑定評価額は423億円で、88億円の含み益、26%の含み益率を誇る。

3)物件はオフィス、商業施設、ホテルで、中心は東京圏の中小型オフィス。

4)LTV(Loan to Value=借入比率)は32%と低水準。

つまり、小型ながらも、不動産マネジメントに精通した有力なスポンサーを持ち、非常に堅実な財務戦略を採っているリートといえるでしょう。

 

固定資産税、都市計画税が費用化される19/8期の予想分配金2,947円が巡航の分配金となります。20/2期は、保有物件のミューザ川崎(JR川崎駅直結の商業施設)の一部テナント撤去により、2,901円へ減配となりますが、20/8期にはその埋め戻しが、賃料増額で実現する見通しで、増配が期待できそうです。説明会では、撤去予定テナントの現在の賃料18,500円/坪に対し、撤去部分の床を分割貸しすることにより、20,500円/坪の賃料を得られるとのことでした。ザイマックスグループの 調査、運用力を生かした戦略といえるでしょう。

 

また既存物件の賃料の増額もしっかり行っています。具体的には18/8期(6か月間)と19/2期(6か月間)の1年間で月額175万円の賃料アップ(一株当たり分配金に換算すると47円分に相当)を実現しました。さらに19/8期も月額196万円の賃料アップ(同53円)が予定されています。これも市場に精通したザイマックスグループがスポンサーとしての力を発揮しているからでしょう。またLTVを引き上げることにより50億円の物件を取得すれば、310円程度の増配が可能との説明もありました。すなわちミューザ川崎の埋め戻し完了を前提とすれば、6か月で3,300円程度の分配金が可能ということになります。

 

2018年2月の上場後、まだ公募増資を実施できてませんが、資産規模と分配金の成長を期待したいリートです。

 

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お土産は要りません

株主総会や会社説明会の際に、お土産を配る企業があります。品物は色々ですが、お菓子、メモ帳、ポストイット、ボールペン、クリアファイル、タオル、販促用のグッズなどが一般的です。

企業の自社製品なら宣伝になるので良いと思いますが、それ以外は不要だと思います。頂いてもあまり使いませんし、廃棄すれば資源の無駄になってしまいます。ESG投資(環境=Environment、社会=Social、ガバナンス=Governance) が盛んになるなか、不要なモノを配布する姿勢は、その流れに反しています。

私はこのコストを削って、一円でも増配してほしいと思います(クオカードなら無駄になりませんから歓迎します)。

企業側としては総会や説明会への出席を促すために実施しているのでしょうが、そもそも当該企業に関心のある投資家は、お土産などなくても参加するはずです。逆に言えば、お土産なしでも参加する投資家ほど、本当に話を聞きたい投資家かもしれません。

最近は、総会でのお土産を廃止する企業が出てきています。招集通知にその旨が記載されているケースも見受けられます。昨年お土産を廃止したコマツ(6301)、KDDI(9433)は、総会出席者数が前年の半数以下になったといいます。それに応じて会場を狭くすれば、さらに経費の削減につながります。

ただ、お土産廃止が総会欠席につながるとすると、逆にお土産継続企業への出席者が増えるかもしれません。複数の企業の株を保有するお土産難民が、同日、同時間に開催される総会の中で(総会は6月最終週の水曜、木曜辺りの午前10時に集中)、お土産のある企業を優先する可能性が高いためです。

またIR会社や証券会社が主催する企業説明会では、主催者側として集客が必要なので、お土産を欠かせないかもしれません。この場合は、IR会社や証券会社が負担するだべきだと思います。企業側は、自社商品以外は配布する必要はないでしょう。

とにかく企業には、株主に配当で報いてほしいと思います。

  

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ラサールロジポート(3466)の予想分配金は5,913円→6,326円へ

ラサールロジポート(3466)が、公募増資を発表しました。2016年2月のIPO以来で、実に3年ぶりの増資となります。

 

この3年の間に、三井不動産ロジスティックス(3471)、三菱地所物流(3481)、CERロジスティックス(3487)、伊藤忠アドバンス・ロジスティックス(3493)といった物流リートが新規に上場し、GLP(3281)、日本プロロジス(3283)、日本ロジスティックス(8967)なども公募増資を実施しました。三井不動産ロジスティックス、三菱地所物流はIPO後すでに2回目の公募も完了しています。

 

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一方、ラサールロジポートは増資による物件取得がなく、成長力が劣ると見られ、株価は相対的に低迷していました。リートの株価と増資は密接な関係にあります。株価が低迷していると増資時の調達金額が少なくなってしまうので、リート側は出来るだけ有利な投資口価格での増資を望みます。資金調達に伴う投資口数の増加が物件取得による利益の増加を上回ってしまえば、一口当たり分配金が減少してしまうからです。

<2016年2月上場ー2019年3月までの株価推移>

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 出所:SBI証券

 

 ラサールロジポートは、4月15日に決算を発表しましたが、この時に1物件の取得と1物件の売却を計画し、19/8期予想分配金を従来の2,539円から2,878円に増額しました。これを好感し投資口価格は、翌16日に4.5%上昇しました(109,900円→114,900円)。5月21日の引値は122,000円です。

 

<2019年4月15日前後の株価>

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<出所:SBI証券>

 

そして今回の増資発表です。株価が上昇して、ついに環境が整ったということでしょう。公募で約120億円、借入金で約100億円、物件の売却で104億円を調達し、6物件325億円の取得を実施予定です。これにより予想分配金は、19/8期3,145円(従来2,878円)、20/2期3,181円(同3,035円)へ増額となります。年間6,326円です。ただし、この2期間には物件売却益が含まれている点に注意が必要です。売却益の剥落をどうカバーしていくのかが今後の課題といえるでしょう。その対策の一つが内部成長(賃料アップ)です。現時点でのレントギャップ(現在の賃料と周辺相場との差)は6%程度あり、それを埋めていくことが一つの対策となり得ます。

なお取得6物件の内訳は、物流倉庫4件、底地2件で、物流倉庫はいずれもスポンサーからの取得となります。売却2物件の売却先は非開示です。今後の賃料の予測などから、相対的に劣る物件を売却し、新たな物件を取得することによりポートフォリオの強化が図られます。

3年ぶりの公募増資ができて良かったと思います。

下表は主な物流リートの利回り一覧です。

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出所:各社資料よりジャナル作成

  

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ジャパンリアルエステイト(8952)の分配金は10,000円へ

ジャパンリアルエステイト(8952)は5月17日に決算を発表しました。予想分配金は、19/9期9,830円、20/3期10,000円です。利回りは3.0%です。

既存ビルの賃料増額と19/3期に取得した物件の寄与により、ついに10,000円の大台乗せとなる見通しです。賃貸市場の良好な環境に加え、継続的な物件取得、しっかりとした賃料改定交渉の成果です。

同社は三菱地所系のオフィスリートで、三井不動産系の日本ビルファンド(8951)とともに日本で最も古いリートです。時価総額は8,600億円と日本ビルファンドに次ぐ規模です。大型でスポンサーの信用力の高いリートの分配金利回りは3%前後であり、同社の3.0%は妥当な水準といえるでしょう。下表は主な大型リートの利回り一覧表です。

 

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さくら総合リート(3473)とスターアジア不動産(3468)

スターアジア不動産投資法人(3468)が、さくら総合リート投資法人(3473)に敵対的な合併提案をしました。

しかしながら、事前にスターアジア側からの説明はなく、強引な印象です。合併比率などを具体的に示していないため、さくら総合リートの投資主も判断できない状況です。さくら総合リート側は、反対の姿勢です。

スターアジア不動産の今回の提案は、中小リートの再編を促すという点で、非常に意義深いものがあります。時価総額が数百億円規模のリートは、資金調達力や運用の効率化、安定性などの点で見劣りするケースが多く、大きな経営課題となっています。合併提案は、それを解決する方法として有力だと思います。

現在、日本のリート市場には63銘柄が上場しており、これは多過ぎだと思います。リート全体の時価総額が日本の7-8倍の米国でさえ160銘柄程度です。合併により、銘柄数が減ることは、日本のリート市場全体のことを考えれば良いことでしょう。

今後、分配金の増加につながる中小リートの合併が実現することを期待しています。下表は、時価総額の小さい主なリートの分配金利回りの一覧表です。

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